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2004年08月26日

[Musical] ミスサイゴン

帝劇のミスサイゴン、観て参りました!

10年ぶりの再演だそうで、実は私は初演のときも縁あって
観ていたりするのですが、どんな構成かすっかり忘れていて
初心に返ってみておりました。
(あとで、初演のプログラムと、再演のプログラムを比べて
面白かったですが。市村さんとか、石井一孝さんとか(アンサンブルに
いらしたのですね)。ちなみに、石井さんのとなりには
石川禅さんがいらっしゃいましたが。←エリザつながり)

私がみたバージョンは
エンジニア:市村さん
キム:松たかこさん
クリス:井上芳雄さん
ジョン:坂元健児さん
エレン:ANZAさん
トゥイ:泉見さん
ジジ:高島みほさん
でした。
結構豪華だと思うんですが。自分的には、一番見てみたい組み合わせでした。

もう、幕があがってすぐから泣きっぱなし?!
なんで幸せな場面でうるうるしてるの?>私 な状態でしたが。
どこが一番、というのは追記に書くとして
やはりこのミュージカルはすばらしいなぁと思いました。
同時に、ベトナム戦争を題材にしているので、
今の情勢(イラクとかアフガニスタンとか)とちょっと重ねて考えてしまう
こともあって、本当に戦争は悲しくてせつなくて苦しい、つらいものだと
思いました。

ミュージカル的には、市村エンジニアが絶品です!
松さんもオーラを感じました。
井上さんはクリス役にぴったりな感じ。
個人的にはトゥイにも今回ちょっと感情移入してしまいました。

装置も豪華で、舞台がびっくりですね。
さすが、東宝!と思いました。
ヘリコプターも、ホーチミン像もキャデラックも健在。

歌ももともといい曲が多いし、ほんと、いい舞台でした。

チケット、なかなかとれないけれど、もっと見たいな〜とか
今回のキャストでまたCDを出してほしい〜とか
いろいろ思いました。
(エリザも再演バージョンで出してくれないかなぁ)

ということで、以下、ネタバレあり感想は続きに書きます。

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ということで、以下、ネタバレありです。
読みたくない方はスクロールしないでください。























ということで。

もうちょっとネタバレマニアック感想を書きます。

私はもともと涙もろいんですが、
今回、1幕から泣きまくりでした。

幸せな場面もこのあとのことがちょっとよぎっちゃったのか、
少しウルウルしてしまいましたが、
やはり、トゥイの死の場面で堤防決壊でしたね。

もちろん、これで罪を背負ってしまうキム、殺してしまって
はっと我に返り「いやーーーーーーーー」と叫ぶキムの
姿にも涙、なのですが。今回のトゥイ、なんだか悪い人に
見えなくて。ただ、不器用だっただけなのに、キムが好きで
振り向いてほしかっただけなのに、振り向いてもらえず……
というように見えてしまって。(なんかファントムっぽい?)
その報われなさ、そしてキムに殺されてしまうというところが
なんだか悲しくて、泣いてしまったのでした。

そのあとの、命をあげるよの歌の場面もすごくじーんと
きました。クリスとであったときには、本当に少女だったのに
母として強く成長した感じがすごく感じられて。
タムに対する愛情と、決意がすごく感じられました。
松さんの歌い方ともすごくマッチしていたと思います。
高音が若干弱いのですが、裏返る前までの音域の
松さんの声量と迫力が、すごく活きていました。
少女のころと、母になってからのキムの違いが歌(歌い方)
でもよくわかったし。何より、松さん自身のオーラが
それにさらに迫力を加えていたと思っています。

次は、やはりヘリコプターのシーンですかね〜。
あのとき、最後の最後に必死に金網にへばりつきながら
キムをさがすクリスの姿に堤防決壊。
本当に井上版クリスは、ぴったりでしたね。
人がよさそうで情熱をもっていて、でもちょっと弱くて。
歌ももちろん絶品です〜。
でも、この場面のクリス、本当によかったです。
最後、ヘリから叫ぶところも胸に迫りました。

ちなみに、アメリカでの場面やバンコクにきてからのエレンとの
場面などが、なんか初演のときと印象がちょっと違いました。
井上版クリスではその弱さがよくわかる(というか、弱さゆえに
こうなっちゃったのね〜となんだか納得できる)のです。
クリスという人物の評価はさがりましたが、話としては
より納得できる感じでした。

そして、もちろんキムの死も涙、涙。
その直前のキムとエレンの対決シーンもすごく迫力があって。
キムの方が、燃え立つようでエレンを圧倒してる感じがあって。
そこからキムが決意を固めていって、最後につながると思うと
キムの想いもとても悲しいです。
お話としては、クリスと話してから決めればよかったのにと思わなくも
なかったのですが、舞台を見て、これはクリスにあったらきっと
キムのその燃えるような決意がゆらぐだろうし、
話してからでは効果はなくて、やっぱり会う直前のこのときに
すべてが最高潮にたっして、そうなるしかなかったんだろうなぁと
納得しました。

本当に悲しい話です。その後、タムが幸せになってくれるといいと
思ってしまいました。最後、クリスとキムが中心にいる一方、
エレンが葛藤したあとタムを受け入れたというようなお芝居が
すみの方でされていて、このあとタムはちゃんと受け入れられたんだなと
思いました。

さて、この筋だとエンジニアについて全然かけないんですけど、
市村エンジニアはすごかったです!
踊りに切れがあるし、市村さんは役によって、動きや演技はもちろん、
歌い方も変えていらっしゃるんだろうなということがよくわかりました。
(前回のモーツァールトのときのお父さん役のときは全然違う
印象でしたから)
エンジニアのギラギラした感じ、お茶目な感じ、するりするりとかわしながら
生きていく感じ、ずるいところ、などなど。
本当に主役、ですねぇ、この役は。
(エンジニアとキムの話なのかな、ミスサイゴンは。)

ということで、非常にエンジョイいたしました。
音楽もすばらしいし、カーテンコールが5回ぐらいあったし。

また機会があったらみたいと思うミュージカルでした。

投稿者 satsuki : 2004年08月26日 16:06 | トラックバック